婦人科

婦人科について

女性は世代ごとに、大きくホルモンバランスが変化するため、女性特有の症状や疾患がたくさんあります。年齢によって発症リスクの高い病気も変わっていきます。こうしたことから、女性の疾患は症状だけでなく、お体全体の状態を把握することの重要性が高くなっています。
当院の婦人科では、女性特有の症状や疾患、子宮がん検診、思春期外来、性感染症治療をはじめ、幅広い検査と治療を行っています。診療の結果、入院などが必要と判断された場合には、地域連携している高度医療機関をご紹介し、退院後のフォローアップも含め、スムーズに治療を受けていただけるようしています。
思春期から老年期まで寄り添い続ける婦人科診療をコンセプトに、患者様がお体のことを安心してご相談できる診療を心がけています。

女性特有の症状

下記のような症状は日常的に起こりやすいのですが、重大な病気が隠れている可能性があります。適切な治療で改善が期待できますので、お悩みがありましたらお気軽にいらしてください。

年齢別に発症しやすい女性特有の病気

年齢別に発症しやすい女性特有の病気

女性は、年齢によって発症リスクの高い疾患が変わっていきます。また、女性ホルモンは女性の体を健康に保つためにも働いているため、更年期から閉経で女性ホルモンの分泌量が低下すると、骨粗鬆症、高血圧、脂質異常症(高脂血症)など婦人科領域以外の疾患の発症リスクも大幅に上昇します。婦人科疾患特有の症状がなくても体調がおかしいと感じたら、早めにご相談ください。

10代

  • 月経トラブル
  • 性に関する悩み
  • ホルモンバランスの問題
  • 性感染症(月経不順・月経痛・無月経など)

20代

  • 月経トラブル(バセドウ病・低下症)
  • 妊娠・出産に関するトラブル
  • 子宮内膜症
  • 子宮筋腫
  • 子宮がん
  • 卵巣のう腫

30代

  • 月経トラブル(バセドウ病・低下症)
  • 妊娠・出産に関するトラブル
  • 子宮内膜症
  • 子宮筋腫
  • 子宮がん
  • 卵巣のう腫

40代

  • 更年期障害
  • 月経トラブル
  • 子宮内膜症
  • 子宮筋腫
  • 卵巣のう腫
  • 子宮がん

50代

  • 更年期障害
  • 子宮がん
  • 骨粗しょう症

60代

  • 子宮がん
  • 骨粗鬆症
  • 高血圧・脂質異常症(高脂血症)

女性特有の病気・症状・治療法

女性には子宮や卵巣などがあり、月経・妊娠・出産・更年期・閉経といった変化もあります。こうしたことから、女性には特有の疾患がいくつもあります。女性特有の病気には自覚症状に乏しいまま進行するものもありますので、深刻な病気を早期発見するためには定期的な検診が必要です。
なお、手術が必要な場合には、地域連携している高度医療機関をご紹介し、退院後のフォローアップを含めた適切な治療をスムーズに受けていただけるようにしています。

月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)

月経の始まる1~2週間前に、不快症状が心身に生じます。腹痛、吐き気、肩こり、腰痛、イライラ、無気力、気分の落ち込みなど幅広い症状が現れます。まずは起きた症状を日時と共にメモして残しておき、月経周期との関連を確かめてしましょう。こうした症状は、ホルモン剤や漢方薬で緩和・解消が可能ですので、お悩みがありましたら早めにいらしてください。

月経不順

月経周期が短い・長い・不定期になる状態です。ホルモンバランスの乱れによって生じると考えられていて、過度な運動やダイエットなどによって生じることもあります。血液検査でホルモンの状態を確認し、状態に合わせた薬物療法や生活習慣の見直しなどを行います。

子宮内膜症

子宮内膜症子宮内膜は本来であれば子宮内にしか存在しませんが、卵巣や腹膜などに子宮内膜が増殖・剥離してしまう疾患が子宮内膜症です。月経周期に合わせて、増殖・剥離して出血を起こしますが、子宮内にないため体外へ排出できず症状が進行します。主な症状には、月経量の増加、月経痛、貧血などがあり、不妊につながることも少なくありません。薬物療法によって進行抑制や月経痛の軽減は可能ですが、根治するためには手術が必要になります。年齢や状態、患者様のお考えなどによって手術の必要性は変わります。

子宮腺筋症

子宮内膜が子宮筋層(子宮の筋肉内)に入り込んでしまっている状態です。子宮が腫大し、月経量の増加、月経痛などを起こし、不妊・流産・早産などの原因になることもあります。治療は子宮内膜症と同様です。

子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍です。小さいものも含めると30歳以上の女性の20~30%にみられるよくある婦人科疾患です。貧血や月経痛、不正出血、腰痛、頻尿などを起こすことが多く、不妊や流産につながる可能性がありますので早めに適切な治療を受けることが重要です。超音波検査で発見・診断できます。治療には薬物療法と手術療法があり、年齢や状態、患者様のお考えなどを考慮した上でご相談して決めています。

子宮腟部びらん

女性ホルモンの分泌によって起こる生理的なもので、無症状のこともよくあります。子宮頚がんなどとの鑑別のためにも婦人科の受診が不可欠です。子宮腟部びらんがある場合には、免疫力が低下して感染しやすい状態で、不正出血を起こしやすい傾向があります。こうしたことから、陰部の違和感や痛み、おりものの変化などに気付いたら早めに婦人科を受診してください。なお、出血や感染を繰り返す場合には、薬物療法や手術療法による治療を行います。

子宮頚管ポリープ

子宮内膜にポリープというできものができた状態で、不正出血が主な症状です。卵胞ホルモンの影響によってできることがほとんどを占めますが、炎症・分娩・流産をきっかけにできることもあります。自然治癒することがなく、徐々に大きくなる傾向がありますので、サイズや出血の状態によっては切除を検討します。

子宮下垂、子宮脱(骨盤臓器脱・性器脱)

子宮が正常な位置より下に降りてきてしまっている状態です。出産経験のある女性の約半数に生じるとされていて、更年期以降の発症が多くなっています。軽度の場合には膀胱の圧迫による頻尿や尿失禁などの症状を起こすことがあります。子宮の下降が強くなると異物感を生じ、脱出を起こすこともあります。軽度であれば骨盤底筋群体操などのリハビリを中心にした保存的療法で改善が見込めますが、進行している場合には手術を検討します。お悩みの方が多い疾患ですが適切な治療で改善できますので、気兼ねなくご相談ください。

子宮頚がん

子宮の入口で産道としての役割も持った子宮頚部に発生するがんです。婦人科の検診で早期発見が可能ですが、進行してしまうと命に関わることもあり、子宮の摘出が必要になるなど大変な治療が必要になります。進行した場合には不正出血、おりもの増加、月経期間が長引くなどの症状を起こしますが、早期には自覚症状がほとんどないため定期的な検診が特に重要です。子宮頚がんが発見された場合には、速やかに連携しているがんセンターなどの専門的な高度医療機関をご紹介しています。

子宮体がん

胎児を育てる子宮体部にできるがんで、子宮内膜から発生します。少量の出血が続いて発見されることが多くなっています。子宮頚がんに比べると高齢の方の発症が多く、閉経後の出血があった場合には速やかな婦人科受診が不可欠です。基本的には手術を行いますが、抗がん剤治療(化学療法)や放射線治療が行われることもあります。
発見された場合には、速やかに連携している専門的な高度医療機関をご紹介しています。

卵巣がん

卵巣にできたがんで、初期の自覚症状がほとんどありません。進行して卵巣が肥大化すると下腹部の痛みや違和感を生じ、腹水がたまると膨満感(おなかの張り)を感じます。状態や年齢、患者様のお考えなどを伺った上で適切な治療が可能な連携高度医療機関をご紹介しています。

卵巣のう腫

卵巣に袋状の組織ができて、中に分泌液などがたまる病気です。早期は自覚症状がありませんが、大きくなると腹痛、腰痛、頻尿、便秘などを起こします。外から触れて気付くほど大きくなることがあり、付け根部分がねじれる卵巣腫瘍茎捻転を起こすと激しい痛みを生じます。大きなものは基本的に手術による摘出となりますが、手術内容は状態や患者様のご希望をうかがった上でご相談し、適切な治療が可能な連携高度医療機関をご紹介しています。

卵巣機能不全

卵巣機能不全

卵巣機能が低下して、無排卵月経、1週間以上続く月経、月経周期が39日以上などの希発月経、無月経など月経トラブルや排卵障害を起こしている状態です。主な原因は、ストレス、過激なダイエット、過度な運動などによるホルモンバランスの乱れです。また、更年期障害に似た症状を起こすことも多く、イライラ、疲労感、のぼせ、動悸、頭痛、めまいなどの不調が伴うこともよくあります。血液検査でホルモンの値を調べることで診断でき。適切な薬物療法や生活習慣の見直しによって改善可能です。将来の不妊につながる可能性もありますので、早めにご相談ください。

腟炎・外陰炎

細菌やウイルスなどが腟や外陰部に感染して炎症を起こしています。主な症状は、かゆみ、赤み、腫れ、痛みなどがあり、おりものを採取して原因を調べます。薬物療法による治療を行います。

外陰掻痒(そうよう)症

外陰部にかゆみのある症状を起こす疾患の総称で、細菌・ウイルス・真菌(カビ)などによる感染、アレルギーなどによって起こっています。おりものを採取して原因を調べ、適切な薬物療法を行います。

外陰潰瘍

外陰部やその周辺に潰瘍が生じて痛みをともなう症状を起こす疾患の総称です。10日程度で治り再発を繰り返す場合もあり、他の全身症状などを起こす疾患も少なくありませんので、こうした症状があった場合には受診して適切な治療を受けるようにしてください。

更年期障害

更年期障害

閉経に向けて、女性ホルモンの分泌量は大きくゆらぎながら減少していくため、それに伴って様々な心身の不調が現れます。40代からはじまることが多く、ホットフラッシュ(突然の大量発汗、のぼせ)、冷え、動悸、胸痛、息苦しさ、頭痛、肩こり、めまいやふらつきといった自律神経症状と、イライラ、気分の落ち込みなどの精神症状を起こします。また、吐き気や悪心、関節痛、腰痛、食欲不振、皮膚の乾燥、かゆみ、頻尿などを起こすこともよくあります。閉経してしばらくすると症状は治まりますが、つらい症状は婦人科の治療で改善できます。適切な治療を受けることで、おだやかに年齢を重ねて健康で快適な生活を送るためにも、更年期障害でお悩みがありましたらご相談ください。

性感染症

性的な接触によって生じる感染症です。性感染症は女性の症状がほとんどないものも多く、不妊の原因になるものもあり、出産時に赤ちゃんへ感染するものもあります。近年、感染者数が増加し続けている性感染症も多いため、注意が必要です。パートナーが発症した場合は必ず受診してください。また、おりものの変化やかゆみ、不正出血、水疱やできものなどがあった場合も早めの受診をお勧めします。

北品川藤サテライトクリニック
住所 〒140-0001
東京都品川区北品川1‐24‐26
電話番号 03-3471-9957
 
09:00-12:30
14:30-18:00

休診日:木曜・日曜・祝日
産婦人科:第1・第3・第5土曜日 休診

TOPへ